2023/05/23
最近話題の投資ツールである、クラウドファンディングを運営している有名な事業者に「CAMPFIRE」があります。
そのCAMPFIREが2019年9月から、「CAMPFIRE Owners」というブランドでソーシャルレンディンに参入しました。運営しているのはCAMPFIREの関連会社であるCAMPFIRE SOCIAL CAPITALです。
CAMPFIRE SOCIAL CAPITALは第二種金融商品取引業の登録しかしていないため、利息を取る貸付という事業はできません。
そこで、利用者から集めた資金は親会社であるCAMPFIREへ融資する形を取っています。そして、貸金業の登録業者であるCAMPFIREが資金を必要とする企業に対して貸付を行います。また、配当金もCAMPFIREを通して、CAMPFIRE SOCIAL CAPITALから利用者に分配されます。
CAMPFIRE Ownersの特徴
CAMPFIRE Ownersの特徴としては、以下のことが挙げられます。
1.消極的な不動産関連ファンド
ファンド数自体がそれほど多くありませんが、ソーシャルレンディングで多く提供される不動産関連のファンドがありません。事業開発ファンドや社会福祉関連ファンド、海外への融資ファンドが主体になっています。
2.情報のオープン化
ソーシャルレンディングでは融資先情報の開示されないことが少なくありませんが、CAMPFIRE Ownersは融資先の企業名を全て公開しています。さらに、融資先の担当者へのインタビューなども行われており、貸付金の使途や返済計画などの確認が可能です。融資先の情報開示に関しては、他業者よりも積極的です。この点は、クラウドファンディングの経験が十分に生かされています。
3.最低投資額が1万円
全てのファンドが1万円から出資できます。先行の事業者に負けないサービスになっています。
4.後入金方式を採用
ファンドに応募し、投資が決定した時点で資金を振込む「後入金方式」が採用されています。従って、投資が不可になったために、口座に入金したお金が無駄に寝るということがありません。
5.出資金の分別管理
CAMPFIRE Ownersでは利用者から預かった資金が分別管理されています。つまり、融資先が返済不能に陥ったとしても、利用者の資金は保護されます。このことが、CAMPFIREの最大のメリットでもあります。ただし、あくまでも自主管理であり、信託管理までされているわけではありません。従って、CAMPFIRE自体が破綻した場合は保護されません。
CAMPFIRE Ownersのデメリット
CAMPFIRE Ownersには以下などのデメリットがあります。
1.低い利回り
ファンドの利回りは3~5%となっており、ソーシャルレンディングの平均的な利回りと比べると、若干低めです。
2.無担保
CAMPFIRE Ownersは融資先から担保を取りません。従って、貸付金の回収が保証されていません。ただその分、貸付において、弁護士や公認会計士を交えた審査委員会による厳しい事前審査が行われています。
3.配当金が満期一括払い
配当金は満期一括払いとなっており、運用終了後に元本と一緒に支払われます。従って、定期的な分配を希望する人には適しません。